前回、こんな話をしました。 AIは、すべてを残す。人は、意味を選ぶ。
では、
人は具体的に、何を書けばいいのでしょうか。
「大事なところを書きましょう」は、答えにならない
よくあるアドバイスがあります。
- ポイントだけ書きましょう
- 要点をまとめましょう
- 重要なところを抜き出しましょう
でも、これでは続きません。 なぜなら、
「どこが大事か」が一番むずかしい
からです。
そこで、考え方を一段シンプルにします
「大事かどうか」を考える前に、もっと確実な基準を使います。 それが、
言葉の “種類”
で選ぶ方法です。
人の記憶に、いちばん残りやすい言葉
私たちが話を思い出すとき、最初に浮かぶのは何でしょうか。
文章ではありません。
**「名前」や「呼び名」**です。
なぜ、それだけで思い出せるのか
理由は単純です。 それらは、
意味の中心にある言葉
だから。
そこから、
- 何があったか
- どういう話だったか
- どんな場面だったか
が、自然とつながっていきます。
実は、文章の大部分は「補足」でできている
話し言葉をよく観察すると、こういう言葉がたくさん出てきます。
これらは、話をなめらかにするための言葉です。 大切ですが、
思い出すためには必須ではありません。
だから、書く言葉を思い切って減らす
ここで初めて、楽らくメモ速記の考え方が出てきます。 書くのは、
「名前になる言葉」
だけ。 文章は、書きません。完璧さも、求めません。
意味の “芯”
だけを残す。
たった1つの例で、十分です
たとえば、こんな話があったとします。 「来月から、新しい研修を東京本社で始めます。」 これをそのまま書こうとすると、追いつきません。 でも、
書く言葉を選ぶと——
来月/新研修/東京本社 これだけで、話の内容が思い出せます。
AIの要約との、決定的な違い
AIも要約を作ります。でもそれは、「誰にとっても平均的な要約」です。 人が書く「メモ」は違います。
が反映されています。
だから、
あとで見た瞬間に分かる。
「メモ速記」の正体
楽らくメモ速記は、速く書くことだけではありません。 「書かないものを決める」
こと。 これができるようになると、自然と、手が追いつくようになります。
「名詞だけ」という考え方
こうして残った言葉、
これらは、すべて「名詞」です。
人は、「名詞」を手がかりに思い出します。
日本語の話のポイントは、 「いつ・どこで・だれが・何を・なぜ・どうした」という5W1Hで表されます。
そして、その多くは、
意味を持つ名詞(漢字)
でできています。
つまり、
話の中から名詞だけを拾うことで、全文を書き取らなくても 内容の輪郭や要点を思い出すことができます。
楽らくメモ速記は、
この「名詞が意味を運ぶ」という日本語の特性を、そのままメモに活かした速記です。
難しい訓練はいりません
特別な才能も、長い練習もいりません。
このルールだけで、メモは一気に軽くなります。
AI時代に、人が書く意味が残る
AIが進化するほど、人は「全部書かなくていい」。 だからこそ、
「何を書くかを決める力」
が、価値になります。
~ 第2話のまとめ ~
AIは、すべてを残す。
人は、名前 (名詞) を残す。それだけで、思考は戻ってくる。
*次回予告(第3話)
次は、
「どうやって速く書くか」ではありません。 「どうやって、誰でも続けられるか」
- 字が遅くてもいい
- 上手じゃなくていい
- 年齢は関係ない
“楽らく” が続く理由を、お話しします。